意外なところから出版された本

意外と言い方は出版社に対して失礼かもしれません。確かにここから本が出る理由はちゃんとあるのですから。とはいえ、こういうところからこれらの作家の本が出ているのを知ったときは本当にびっくりしました。

ビクトリア・ホルト『狩猟月のころ』 フィリス・A・ホィットニー『レイン・ソング』

  
『狩猟月のころ』上下  『レイン・ソング』
1985年5月15日  1989年10月20日
サンリオ  サンリオ

ともにゴシック・ロマンスで高い評価を受けている作家。角川文庫からも数冊出てますが(ホィットニーは1冊のみ)、すべて絶版(もったいない!)確かにゴシック・ロマンスはロマンス小説でもあるけれど、それにしてもこのシリーズの一環で出版されたとは…。読者層が異なるような気がするけど、実際の評判はどうだったのだろうか。

ロザマンド・レーマン『別れの曲』 ラーゲルレーフ『乙女のふるさと』

 
『別れの曲』   『乙女のふるさと』
昭和34年3月30日   昭和31年7月30日
三笠書房   三笠書房

ロザマンド・レーマンはジョイスやウルフとともに「意識の流れ」的手法で知られるイギリス作家。ラーゲルレーフは女性初のノーベル文学賞作家というより「ニルスの不思議な旅」の作者といったほうが通じやすいかもしれない。この三笠書房の少女小説のシリーズは今見ると「おお!」と思うような作家、翻訳者もいたりして面白いんだけど、出版数が多いので全貌が分かりにくい。